鬱病詩人

地位も収入も財産も家庭も失って詩人になった鬱病人。初めてできた恋人に詩を贈ってどん引きされる。内向的、繊細、HSP。

嘘みたいな奇跡

内面ではとっくに惹かれていて

外見は最後のピース

あなたの顔  あなたの声  あなたの匂い

どれもみたことのない  はじめての人

 

僕を待っているあなた

後ろから呼びかけて振り向く

包み込んでくれるような雰囲気を感じて

最後のピースが埋まった気がした

 

あなたを表現するのに

好きって言葉では収まらなくて

右脳がこの人で大丈夫っていってる

その事実で心も身体も動かされた

言葉が繋いだ関係なのに

うまく伝えられない

 

申し合わせたようなペアルック

神社で引いた  お揃いの大吉

贈りあった写真を大切にして

 

引き寄せようとしたわけじゃない

ただ目の前にあるから手に取った

そんな簡単に掴んだ運命  想定外の赤い糸

この出会いは  嘘みたいな奇跡

うつ病詩人

うつ病詩人は、職業ではない。だから、うつ病詩人であることでお金はもらえない。しかし僕はうつ病詩人である。それは、「そのように生まれたから」としか説明ができない。

生きているとはなんだ。生きるために必死に生きた20代。努力して積み上げたものはがらがらと崩れ去り、僕は全てを失った。そしてうつ病になった。職を失った、家庭を失った、財産を失った。生きるために生きる、それはきっと違うのだろう。そこから踏み出すのには、とても勇気がいるが。